人を理解できるようになるためには

脳の情報を読む「読脳法」の開発者、伊東聖鎬は40年以上、様々な分野でセミナーや講演を行ってきました。
それは、一方的に知識や情報を伝えたり、ハウツーを教えたりというものではなく、相手の脳の情報を読んで答えるというコミュニケーションです。

 

2013年2月12日 スタッフとのミーティングの中で「人を理解できるようになるためには」というテーマでコミュニケーションを行ないました。

 

ichiki
人を理解するというのは難しいです。
伊東先生は、どうやって人を理解できるようになったのですか?

 

伊東聖鎬伊東

歳を重ねれば、あるいは人に教われば、人を理解できるようになるかというと、そうではないですよ。
たくさんの人と生活を共にし、いろいろな問題に出会ったり、厳しい状況に直面したりする中で、「あの人はこんなふうに動いた」「 この人はこう発言し、こんなふうに動いた」ということを数多く見ることで、人とはどういうものなのかが分かってくるのです。

つまり、たくさんの人と関わって、たくさんの経験をしてくる中でようやく分かるようになるのです。

人を理解できるというのは、自分で勝ち取ってこそ得られるものです。
自分の周りにいる人が何を考えているのか。
今どんな状態にあるのか。
何を求め、何に悩んでいるのか。
その人は本当はどうあればいいのか。

そういったことは、勝ち取ってこなければ分かるものではありません。
そして、その人の役に立ってあげたいと思っても、そういうことが分からなければ役に立てません。

人の本当にやるべきことは人の役に立つこと以外にない
そんな意識をもって一生懸命努力し、勝ち取ることができた人だからこそ、人にも言ってあげることができるのです。

また、人は自分のことは見えないものです。
しかし、そんな意識を持って人を見ていれば、こんな時、そんな時、どうあるのがいいのかの答えも見えるようになります。

年齢を重ねていても、自分のことも人のことも分からなくて、人と関わることが怖いという人がたくさんいます。
若い人が怖い。
自分の子供が怖くてしかたない。

そんな状態でいる人は追い詰められ、自分の世界がどんどん狭められていきます。
しかし、そんなふうに行き詰っている人にアドバイスやアイディアを提供してあげられる人が本当に少ないのです。

自分を見失って生きてきてしまうと、人と関われなくなってしまいます。
自分も周りも見えず、自信がもてなくなるからです。
だから、若いうちから努力するということが大切なのです。

では、どんな努力をすればいいのか。
それは「責任を請け負う」ことなのです。
自分から積極的に責任を買う生き方をすることなのです。

僕は中学生の時にそう感じ、自分のことだけでは足りなくて、クラス中の友達の話しを聞き「ひとりで悩むことはない。僕が力になるから」と言ってみんなの責任を分けてもらっていました。

そんなふうにひたすら生きてきました。
それが僕の生き方のベースになりました。

そして現在は、全国の難治、難病、人生の行き詰まり、子育て・夫婦・人間関係等で悩んでいる人の役に立とうと活動しているのです。